症例
腫瘍重量が20kgであった上皮性卵巣癌の治療経験
兼子 絢華
1
,
坂本 優香
1
,
柿沼 薫
1
,
谷口 実紀
1
,
岡田 真也
2
,
坂本 誠史
3
,
大和田 倫孝
1
,
柿沼 敏行
1
,
田中 宏一
1
A. Kaneko
1
,
Y. Sakamoto
1
,
K. Kakinuma
1
,
M. Taniguchi
1
,
S. Okada
2
,
S. Sakamoto
3
,
M. Ohwada
1
,
T. Kakinuma
1
,
H. Tanaka
1
1国際医療福祉大学病院産婦人科
2同 病理診断科
3同 麻酔科
pp.429-433
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000827
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
腫瘍重量が20kgであった上皮性卵巣癌症例を経験した。年齢は58歳で,顕著な下腹部腫瘤感のため近医を受診し,卵巣腫瘍の疑いで当科を紹介された。腹部全体を占める腫瘤があり,CTでは腫瘍長径が約40cmで,囊胞性像が主体,一部に充実性成分が確認された。卵巣癌の疑いのもとに,腫瘍内容液のドレナージを行いながら両側付属器摘出および子宮全摘出を実施したところ,摘出した右卵巣腫瘍の重量は20.3kg(体重比28.9%)であり,組織型は粘液性癌であった。術後経過は良好で,術後10日で退院した。腫瘍内容液のドレナージは周術期合併症の軽減に寄与すると考えられた。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.