症例
急性骨髄性白血病に対する同種造血幹細胞移植後の移植片対宿主病により発症した腟内血腫を伴う腟閉鎖の1例
上山 恭平
1
,
新井 雄太
2
,
柿沼 薫
1
,
岡本 朗良
1
,
篠原 拓実
1
,
中里 宜正
3
,
大和田 倫孝
1
,
竹島 信宏
1
,
柿沼 敏行
1
K. Ueyama
1
,
Y. Arai
2
,
K. Kakinuma
1
,
R. Okamoto
1
,
T. Shinohara
1
,
Y. Nakazato
3
,
M. Ohwada
1
,
N. Takeshima
1
,
T. Kakinuma
1
1国際医療福祉大学病院産婦人科
2自治医科大学産科婦人科
3国際医療福祉大学病院病理診断科
pp.1098-1102
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003123
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われわれは急性骨髄性白血病(AML)に対する同種造血幹細胞移植(HSCT)により移植片対宿主病(GVHD)を発症し,その結果腟閉鎖をきたし,ホルモン補充療法(HRT)により腟内血腫を引き起こした1例を経験した。症例は24歳で,22歳時にAMLに罹患しHSCTによりGVHDを引き起こした。20カ月間の無月経があり,HRTを開始したところ腹痛をきたし,CTで腟血腫が確認された。腟閉鎖があり腟壁切開を行い約300mlの陳旧性血液が排出された。HSCTではGVHDによる腟閉鎖があり,特にHRTを実施する際は,腟内血腫を起こす危険性を考慮した慎重な管理が必要である。
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