症例
術後早期に傍大動脈リンパ節転移をきたした卵巣性索腫瘍に類似した子宮腫瘍の1例
鍵本 昌孝
1
,
柿沼 敏行
1
,
柿沼 薫
1
,
井原 基公
1
,
岡田 真也
2
,
渡辺 美千明
3
,
本間 浩一
4
,
黒田 一
5
,
田中 宏一
1
M. Kagimoto
1
,
T. Kakinuma
1
,
K. Kakinuma
1
,
M. Ihara
1
,
S. Okada
2
,
M. Watanabe
3
,
K. Honma
4
,
H. Kuroda
5
,
H. Tanaka
1
1国際医療福祉大学病院産婦人科
2同病院病理診断科
3菅間記念病院産婦人科
4同病院病理部
5獨協医科大学病理学講座
pp.1013-1018
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001398
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卵巣性索腫瘍に類似した子宮腫瘍(UTROSCT)は稀な腫瘍で,多くは良性の経過をたどるが,われわれはUTROSCTのため子宮全摘出を行い,術後2カ月で傍大動脈リンパ節転移をきたした症例を経験した。症例は48歳,前医で変性子宮筋腫の診断のもとに子宮全摘出が実施された。子宮の病理診断はUTROSCTであった。術後2カ月時に左傍大動脈リンパ節腫大があり,UTROSCTの転移を疑い,同リンパ節摘出,両側卵巣摘出術,大網切除術を実施した。摘出リンパ節には子宮と同様のUTROSCTが確認された。UTROSCTにも急速に再発する症例があることを念頭において管理することが重要である。
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