臨床経験
妊娠関連性乳癌27例,非妊娠関連性乳癌90例,妊娠期乳房超音波検査426例の検討
-―妊娠関連性乳癌の早期発見を目指して―
加藤 栄一
1
,
折坂 誠
2
,
伊藤 正裕
3
,
久保 真
4
,
笠原 善郎
5
,
堀田 幸次郎
5
,
前田 浩幸
6
,
田中 文恵
7
,
大田 浩司
8
E. Kato
1
,
M. Orisaka
2
,
M. Ito
3
,
M. Kubo
4
,
Y. Kasahara
5
,
K. Horita
5
,
H. Maeda
6
,
F. Tanaka
7
,
K. Oota
8
1坂井市立三国病院産婦人科
2福井大学産科婦人科
3東北公済病院乳腺外科
4九州大学病院乳腺外科
5福井県済生会病院乳腺外科
6福井大学第1外科
7福井赤十字病院乳腺外科
8福井県立病院乳腺外科
pp.423-428
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000826
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妊娠関連性乳癌は進行癌で発見されることが多く,若い母親の生命リスクにかかわる予後不良の疾患である。妊娠関連性乳癌死を少しでも減らすため,産婦人科医に何ができるかを検証する目的で,妊娠関連性乳癌27例,非妊娠関連性乳癌90例,妊娠期乳房超音波検査426例を後方視的に検討した。その結果,乳房超音波検査はいまだ解決すべきいくつかの問題点を有するものの,妊娠~産褥期の任意型乳癌検診として有用かつ現実的なツールであることが明らかになった。妊娠関連性乳癌を早期発見するためには,具体的に何が必要なのか,妊産婦,乳腺外科医,産婦人科医,助産師,看護師,超音波検査技師らによる幅広い合意形成が望まれる。
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