診療
超高齢者の周術期管理
清水 綾乃
1
,
柿沼 薫
1
,
岡本 朗良
1
,
兼子 絢華
1
,
篠原 拓実
1
,
大和田 倫孝
1
,
竹島 信宏
1
,
柿沼 敏行
1
A. Shimizu
1
,
K. Kakinuma
1
,
R. Okamoto
1
,
A. Kaneko
1
,
T. Shinohara
1
,
M. Ohwada
1
,
N. Takeshima
1
,
T. Kakinuma
1
1国際医療福祉大学病院産婦人科
pp.1001-1007
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002269
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超高齢者の手術はハイリスクであり,極めて慎重な周術期管理が必要である。われわれは86~95歳の超高齢者で内科併存症を有する婦人科腫瘍患者7例に対して手術を実施した。内訳は子宮体癌3例,卵巣癌およびHSIL/CIN3が各1例,良性卵巣腫瘍2例であり,手術の目的は3例の子宮体癌では大量の子宮出血の回避,卵巣癌および良性卵巣腫瘍の3例では顕著な腹部膨満感の解除であった。低侵襲手術を心がけ,全例で周術期合併症なく退院した。超高齢者では年齢や余命の観点からの手術回避をせず個別にQOLを検討し,入院の長期化を避けるために適切な感染対策,理学療法を実施し,さらに退院先の確保などを含めた総合的な支援が必要である。
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