特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅡ
6.卵管鏡:卵管鏡手術
-―卵管鏡下卵管形成術(FT)―
末岡 浩
1
K. Sueoka
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.393-398
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000398
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女性の不妊原因として最も頻度の高い卵管不妊に対して,卵管鏡下卵管形成システムの開発が卵管内腔の観察と卵管通過障害の有効な治療を可能にした。低侵襲で高い治療効果を有する本システムは子宮頸管からのアプローチが基本であるが,腹腔鏡下に腹壁からアプローチし,行うことができる。安全に使用するためのルールと技術修得は重要であるが,安全かつ効果の高い治療法であり,合併症として術中に卵管に穿孔したとしても大きな課題を生じることはない。通過性回復効果は97%および再度癒着を生じる10%に対しても再治療が可能である。
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