特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅡ
5.異所性妊娠:腹腔鏡下異所性妊娠手術
藤下 晃
1
,
平木 宏一
1
,
河野 通晴
1
A. Fujishita
1
,
K. Hiraki
1
,
M. Kono
1
1済生会長崎病院産婦人科
pp.385-392
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000397
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異所性妊娠は,近年の超音波断層法の普及や高感度ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)検出薬の登場により,破裂前の無症状の時期に発見される例が増えている。また,腹腔鏡下手術の進歩や普及に伴って,多くの異所性妊娠に対して腹腔鏡下手術が適用される例が増えているものと思われる。異所性妊娠に対しては,根治手術と妊孕性温存を目的とした保存手術が行われているが,卵管保存手術の場合には,絨毛が遺残してその後破裂するなどのpersistent ectopic pregnancy(PEP)と,手術した患側に再び妊娠する反復妊娠が欠点として挙げられる。患者年齢,背景,将来の妊孕性温存の希望などに応じて術式を選択する必要がある。
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