今月の臨床 卵管は脇役か?─その生理と病態
卵管の病理
卵管鏡下卵管形成術─適応と成績
末岡 浩
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.837-841
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208857
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●卵管病変に対する治療は,病態によって選択する.卵管病変の治療は卵管内腔と外面の病変によってアプローチと手法が異なる.卵管周囲病変,卵管留水症は一般的に腹腔鏡手術により治療を行う.
●卵管鏡下卵管形成術 : 卵管内腔に挿入するフレキシブルな卵管鏡と,卵管内腔へシステムを安全に導入するためのバルーンカテーテルを組み合わせた卵管カテーテルシステムを用いて行う,卵管鏡下卵管形成術は,卵管内腔の観察と同時に治療が可能である.
●病変の部位の頻度 : 病変部位は,近位部の卵管病変の頻度が高く,左右ともに間質部である場合が最も多く,ともに峡部である場合がそれに次いでいる.検査で卵管通過性が確認されていても,潜在的な狭窄をきたす癒着病変も存在する.
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