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【疾患編2】不妊・不育
《一般不妊治療》
卵管鏡下卵管形成術
福田 愛作
1
1IVF大阪クリニック
pp.152-158
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209327
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外来管理のポイント
❖卵管造影検査(HSG)は,不妊治療を行うにあたって必須検査であることを患者に認識させる必要がある.さらにHSGが客観性および再現性をもって卵管の通過性を検証できる唯一の検査であることを説明する.
❖卵管の通過障害が女性の不妊原因の最大の要因である.現在の不妊治療では卵管通過障害すなわち体外受精治療と短絡的に結び付けることが一般に行われているが,卵管の通過性回復により自然妊娠が可能であることを説明する.
❖外来で腹腔鏡を併用することなく卵管の通過性の回復や改善を実施できる,卵管鏡下卵管形成術(FT)の存在を認知させる.FTが体外受精に代わる選択肢であること,またFTが健康保険の適用となることを説明する.さらに高額医療の認定証を取得すれば,外来での支払いが高額医療の限度額で受けられることを告知する.
❖FTにより卵管性不妊の外来での治療が可能であり,体外受精を受けることなく一般不妊治療により自然妊娠が期待できることを説明する.
❖遠隔地などの体外受精を受けられない環境にあっても,FTによる卵管通過性回復手術を受ければ,一度の外来治療により6か月程度は自然妊娠が期待できることを説明する.
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