特集 小児リハビリテーション――小児科医が知っておきたいこと
2.発達が気になる子どもの就学支援準備
尾野 真知子
1
1こども発達支援教室Corare
pp.315-319
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002985
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就学準備は小学校入学がゴールではない.その後の小学校生活,家庭生活を含めて方針をもち,就学前の取り組みを行う必要がある.小学校生活は新しい活動の連続である.保護者やかかわる大人がさまざまな理解を深めていくことで,親子関係,信頼関係を強力にし,就学準備が整うとともに,就学後の生活,学習などの家庭での過ごし方が充実する.筆者はトモニ療育センター 河島淳子先生の「心を育てる育児と個別課題学習」を学び,自分の作業療法に取り入れた.タイルによる算数指導は言葉を必要としなくても理解を進め,生きる力をつけてくれる.具体的な取り組みがあることで,テーマをもってやり遂げられる活動である1).軽度,重度にかかわらず,教育の可能性があるのだ.子どもの学びの可能性を信じ,幼児期からの読み書き計算は心を育て社会性が育っていることを実感している.
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