特集 ここまで進歩した生物学的製剤と分子標的薬
6.神経・筋疾患
九鬼 一郎
1
1大阪市立総合医療センター小児脳神経内科
キーワード:
エベロリムス
,
エクリズマブ
,
リツキシマブ
,
結節性硬化症
,
自己免疫性脳炎
Keyword:
エベロリムス
,
エクリズマブ
,
リツキシマブ
,
結節性硬化症
,
自己免疫性脳炎
pp.160-167
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002069
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分子標的薬は,神経・筋疾患領域では多発性硬化症をはじめとする自己免疫疾患を中心に抗体医薬品の開発が続き,視神経脊髄炎や重症筋無力症で病状によって使用可能となっている.さらに,哺乳類ラパマイシン標的蛋白質(mTOR)経路の機能亢進が主病態である結節性硬化症では,mTOR阻害薬であるエベロリムスが腫瘍性病変のみならず,機能性疾患であるてんかんにも有効性が示され,2019年からは「結節性硬化症」自体に使用可能となっており,疾患予後自体が大きく変わろうとしている.自己免疫性脳炎やその他の小児神経・筋疾患においても効果が期待されている.
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