特集 原発性免疫不全症候群—最近の話題
4.原発性免疫不全症候群の臨床症状
稲葉 正子
1
,
高田 英俊
1,2
1筑波大学附属病院小児科
2筑波大学医学医療系小児科学
キーワード:
易感染性
,
日和見感染
,
反復感染
,
持続感染
,
重症感染症
Keyword:
易感染性
,
日和見感染
,
反復感染
,
持続感染
,
重症感染症
pp.1241-1247
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001006
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原発性免疫不全症候群は,生体防御機構を担う細胞や分子の先天的な欠損など,内因的要因によって起こる免疫不全である.原発性免疫不全症の多くは単一遺伝子病である.免疫機構が正常に機能しないことから種々の微生物による反復感染や持続感染をきたすことが多い.確定診断はフローサイトメトリーや遺伝子解析によることが多いが,臨床症状や一般検査所見,家族歴から診断に至ることも少なくない.早期発見と適切な治療が大きく予後に関連することから,いかに早期に疑わしい症例を見出し,適切な診断を行うかが重要である.本稿では,原発性免疫不全症候群を疑う10の徴候を念頭に,その臨床症状について解説する.
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