特集 思春期を診る!
Ⅲ章 移行期医療をふまえた診療の仕方─これを診ておこう・やっておこう
35 先天代謝異常症
坂本 修
1
O. Sakamoto
1
1東北大学大学院医学系研究科小児病態学分野
キーワード:
移行期医療
,
新生児マススクリーニング
,
食事療法
,
怠薬
,
遺伝カウセリング
Keyword:
移行期医療
,
新生児マススクリーニング
,
食事療法
,
怠薬
,
遺伝カウセリング
pp.735-741
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000457
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先天代謝異常は遺伝子異常に由来し,そのコードする蛋白の機能異常を原因とする.遺伝子に起因する病態なので,治療としては「治る」ということよりは「コントロール」をすることを目標とし,一生涯治療が必要となるものが多い.
近年,慢性疾患をもちつつ成人になった患者の移行期医療(トランジッション)が注目されている.この際に先天代謝異常領域が他の分野と違うこところは,先天代謝異常分野には成人科にカウンターパートがないため,先天代謝異常を扱う医師は小児科医という部分と先天代謝異常専門医として成人期の患者にも対応する二面性をもちつつ,成人他科とコンタクト・調整を行って医療をする必要がある.
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