Japanese
English
臨床
長崎県における大腿骨近位部骨折の疫学的動向
Epidemiological surveillance of hip fractures in Nagasaki prefecture
小関 弘展
1
,
志田 崇之
2
,
朝永 育
2
,
西山 裕太
3
,
吉田 大佑
3
,
今井 智恵子
2
Hironobu KOSEKI
1
,
Takayuki SHIDA
2
,
Yuta NISHIYAMA
3
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科,保健科学分野
2同上,整形外科学
3同上,保健学専攻
キーワード:
Hip fracture
,
Emergency transportation record
,
Surveillance
Keyword:
Hip fracture
,
Emergency transportation record
,
Surveillance
pp.1259-1266
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002718
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要旨:本研究の目的は,長崎県版救急活動記録票を集計した大規模データを用いて,長崎県における大腿骨近位部骨折の実態を調査することである。対象は2005~2019年度に救急搬送された35歳以上の大腿骨近位部骨折27,331件であり,発生数・発生率の推移と危険因子について検討した。発生数・発生率は経年的に緩やかな増加傾向を示し,2019年の発生率は10万人あたり237.3件であった。女性が79.3%を占め,受傷時平均年齢は83.5歳であった。骨折型では頚部内側骨折が転子部骨折よりも若干多かったが,地方では都市部よりも転子部骨折の割合が高かった。季節では夏期よりも冬期に多く発生していた。受傷場所は屋外よりも屋内が多く,施設別では住宅が最多で48.3%を占めていた。救急要請は週末よりも月曜日,時間帯は午前中に多い傾向を示した。1週間後の時点で9割以上が入院治療中であり,78.1%の症例が観血的治療を受けていた。
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