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特集 大腿骨近位部骨折における二次性骨折の予防
急性期病院から始まる大腿骨近位部骨折二次性骨折予防の管理
Management of secondary fracture prevention for hip fractures starting at acute care hospitals
長谷 亨
1
,
米盛 公治
1
Toru NAGATANI
1
1米盛病院,整形外科
キーワード:
Osteoporosis
,
Hip fracture
,
Secondary fracture prevention
Keyword:
Osteoporosis
,
Hip fracture
,
Secondary fracture prevention
pp.927-936
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003058
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要旨:大腿骨近位部骨折受傷後の二次性骨折予防において,骨粗鬆症薬物加療率が低いといわれて久しいが,年間約600例の大腿骨近位部骨折を受け入れる当院での取り組みを紹介した。整形外科医(主治医/執刀医)は,手術や周術期管理で骨粗鬆症加療まで手が回らない現状に対し,院内でFLSチームによる対応を行った。多職種によるチームを結成し,対象患者の特定,二次性骨折リスクの評価,投薬を含む加療の開始,急性期病院退院後のフォローアップを含む加療および連携を,主治医からFLSチームへタスクシフトした。タスクシフト後,急性期における新規の骨粗鬆症薬物加療開始率は,12%(2020年)から89%(2022年)へと上昇し,入院中より加療を始めたものは,術後120日では95%の継続率が維持できている。様々な併存症をもつ高齢患者において,退院後の状況も様々であるなか,特にアドヒアランスを重視した薬剤選択を心がけている。
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