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特集 上位頚椎疾患・外傷の病態と治療
上位頚椎高位の後縦靱帯骨化症の特徴と治療
Ossification of the longitudinal ligament in the upper cervical spine;characteristics and treatment
吉井 俊貴
1
,
橋本 泉智
1
Toshitaka YOSHII
1
1東京医科歯科大学,整形外科
キーワード:
Ossification of posterior longitudinal ligament(OPLL)
,
Upper cervical spine
,
Treatment
Keyword:
Ossification of posterior longitudinal ligament(OPLL)
,
Upper cervical spine
,
Treatment
pp.1141-1147
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002252
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要旨:頚椎後縦靱帯骨化症(OPLL)において,上位頚椎での骨化は,中下位頚椎と比べると頻度は少ない。ただし頚椎OPLL患者の中ではまれではなく,厚生労働省科学研究費補助金脊柱靭帯骨化症に関する調査研究研究班による頚椎OPLL患者のCT画像の解析では,約40%に上位頚椎でのOPLLを認めた。上位頚椎OPLL+(C2+群)の患者では,頚椎だけではなく胸腰椎にも広範囲に骨化巣を認めた。またC2+群ではC2−群と比べて骨化占拠率も高かった。一方,自施設での手術治療に関して,C2+群:前方手術26%,後方手術63%(後方除圧固定術44%),前後方手術11%に対して,C2−群:前方手術51%,後方手術47%(後方除圧固定術30%),前後方手術2%であった。上位頚椎OPLLは解剖学的に直接除圧が難しいことから,C2+群では,前方手術が少なく,後方手術,特に後方除圧固定術が多かった。また前方手術を行った症例においても前後合併手術が多かった。
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