Japanese
English
経験
上腕骨近位部骨折手術患者に対する骨粗鬆症への介入
Anti-osteoporotic therapy after proximal humerus fracture
小久保 吉恭
1
,
村澤 茂
1
,
山崎 隆志
1
Yoshiyasu KOKUBO
1
1武蔵野赤十字病院,整形外科
キーワード:
Osteoporosis
,
Proximal humerus fracture
,
Fragility fracture
Keyword:
Osteoporosis
,
Proximal humerus fracture
,
Fragility fracture
pp.1339-1340
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001888
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要旨:当科で手術を施行した45歳以上の上腕骨近位部骨折患者87例(男性26例,女性61例,平均年齢70歳)における受傷前と手術後の骨粗鬆症治療状況を調査した。受傷前に骨粗鬆症を治療していたのは9例,未治療は78例であった。術後は治療継続8例,当科で新規治療開始1例,他院で治療開始9例,外来診療録では治療状況を確認できなかった症例が69例であった。脆弱性骨折の一つである上腕骨近位部骨折の手術を行った場合,新たな骨折の発生を防止するという観点からは骨粗鬆症への介入を行った方が望ましいと考えられる。しかしながら,本研究では術後に治療を確認できたのは21%(18/87例)で骨粗鬆症に関連する二次骨折予防が十分にできていなかった。急性期病院としての機能に特化し,手術療法を中心に行っている当科の課題は,近隣の開業医院とも連携して地域医療の中で脆弱性骨折手術患者に対する骨粗鬆症への介入を検討することであると考えられた。
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