神経線維腫症1型患者に発生した多発爪下グロムス腫瘍の1例

Multiple subungual glomus tumor in patient with neurofibromatosis type 1；a case report with literature review

要旨：神経線維腫症1型は皮膚をはじめ，各種臓器に多彩な病変を生じる遺伝性疾患である。われわれは神経線維腫症1型患者に発生した多発爪下グロムス腫瘍の1例を経験した。症例は32歳の女性で，中指・環指に発生していた。神経線維腫症1型に合併した爪下グロムス腫瘍の特徴は年齢中央値が37歳で，中指・環指に多発する傾向があった。本特徴は神経線維腫症1型患者教育にも有用である。