Japanese
English
特集 創外固定でなければできない治療
脆弱性骨折における創外固定の有用性
Utility of external fixation for fragility fracture treatment
野坂 光司
1
,
宮腰 尚久
1
,
齊藤 英知
1
,
木島 泰明
1
,
土江 博幸
1
,
島田 洋一
1
Koji NOZAKA
1
1秋田大学大学院医学系研究科,医学専攻機能展開医学系整形外科学講座
キーワード:
Ring external fixation
,
Weight bearing
,
Fragility fracture
Keyword:
Ring external fixation
,
Weight bearing
,
Fragility fracture
pp.191-198
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000344
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要旨:脆弱性骨折は,骨強度の低下のためプレートや髄内釘などの内固定では,スクリューによる骨への固定力が弱まることがある。骨接合術の固定性が弱い場合,若年者であれば患肢の免荷をしながらリハビリテーションを行い,松葉杖歩行することが可能であるが,運動機能が低下した高齢者では患肢免荷による歩行が困難なことが多く,車いす生活になりやすい。また老人性皮膚萎縮のため術後の皮膚トラブルも起こりやすく,軟部組織改善のための局所安静を必要とすることも多い。骨折部の粉砕が高度であったり,手術で固定する際に固定力が得られにくいために,偽関節,内固定材料の折損,変形治癒を生じ,再手術が必要なことも少なくない。今後わが国が迎える超高齢化社会の骨折治療において,内固定(プレートや髄内釘)での強固な固定が困難な重症骨粗鬆症症例では,固定力が強く,早期荷重が可能なリング型創外固定を選択肢として持つことで,治療選択の幅が広がる。
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