Japanese
English
臨床
橈骨遠位端骨折手術患者に対する骨粗鬆症の治療
Treatment of osteoporosis in patients with distal radius fracture surgery
小久保 吉恭
1
,
村澤 茂
1
,
木場 健
1
Yoshiyasu KOKUBO
1
1武蔵野赤十字病院,整形外科
キーワード:
Osteoporosis
,
Distal radius fracture
,
Fragility fracture
Keyword:
Osteoporosis
,
Distal radius fracture
,
Fragility fracture
pp.315-316
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002912
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要旨:当科で手術を施行した50歳以上の橈骨遠位端骨折患者190例(男性32例,女性158例,平均年齢71歳)における骨折受傷前の骨粗鬆症治療歴,術後の骨粗鬆症治療の有無を後ろ向きに調査した。骨折受傷前の骨粗鬆症治療歴は,あり32例(17%),なし158例(83%)であった。術後の治療は,継続が29例(15%),新規に治療開始を確認できた症例が29例(15%)であった。132例(69%)については当院の診療記録では治療開始を確認できなかった。当科では急性期病院として入院・手術に医療資源を集中しており,骨粗鬆症治療を含む外来診療に関しては近隣の医療機関に依頼している。退院患者に関しては,術前の持参薬報告のような全例把握ができていないので,必ずしも退院後の治療が確認されていない患者すべてが未治療であるとは限らないが,橈骨遠位端骨折は高齢者の生活機能を低下させる大腿骨近位部骨折の危険因子であることを考慮すると,より積極的な介入をしてもよかったのではないかとも考えられた。
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