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特集 月状三角骨障害の診断と治療
月状三角骨障害における画像診断
-―手関節尺側部痛に対する画像診断的アプローチと文献的レビュー―
Imaging for diagnosis of lunotriquetral ligament injuries;diagnostic approach to ulnar-sided wrist pain and literature review
徳武 克浩
1
,
建部 将広
1
Katsuhiro TOKUTAKE
1
1名古屋大学医学系研究科手の外科学,四肢外傷学寄付講座
キーワード:
Lunotriquetral interosseous ligament injury
,
Ulnar-sided wrist pain
,
Triangular fibrocartilage complex
Keyword:
Lunotriquetral interosseous ligament injury
,
Ulnar-sided wrist pain
,
Triangular fibrocartilage complex
pp.963-969
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001808
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要旨:月状三角骨障害は手関節尺側部痛の原因の一つであり単純X線でのVISI変形が有名だが,多くの症例では正常であり見過ごされやすい。病歴の確認や丁寧な身体診察の後,月状三角骨障害を含めた手関節尺側部痛の鑑別として画像診断を進めていく。単純X線,MRIともに適切な撮像方法やパラメータを設定し,鑑別可能な疾患をしっかりと読影していくことが重要である。近年MRIの性能の向上や専用のコイルによって,様々な手関節尺側部痛の病態を捉えることが可能となってきているが,月状三角骨靱帯損傷に関しては未だ感度は高くないのが現状である。造影剤の使用や撮像方法の工夫,牽引の併用など,診断率を向上させるための様々な工夫が報告されている。身体診察と画像診断を照らし合わせながら,必要であれば関節鏡を併用して最終診断および治療を行う。
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