Japanese
English
特集 臨床解剖学の新たな知見
遠位橈尺関節不安定症に対する掌側橈尺靱帯再建術
Palmar reconstruction of the triangular fibrocartilage complex for instability of the distal radioulnar joint
片岡 利行
1
,
森友 寿夫
2
Toshiyuki KATAOKA
1
,
Hisao MORITOMO
2
1JCHO星ヶ丘医療センター,整形外科
2行岡病院,手の外科センター
キーワード:
Triangular fibrocartilage complex
,
Reconstruction
,
Distal radioulnar joint instability
Keyword:
Triangular fibrocartilage complex
,
Reconstruction
,
Distal radioulnar joint instability
pp.1465-1472
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000668
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:遠位橈尺関節不安定症のなかで,尺骨に対して橈骨が掌側に不安定なものについてわれわれが行っている掌側橈尺靱帯再建術に関して概説した。本法は,尺骨に対する橈骨の掌側移動を制動する因子である掌側橈尺靱帯を再建する方法で,特に,回内外中間位で橈骨が掌側に亜脱臼している場合が対象となる。掌側よりアプローチし,採取した自家長掌筋腱を,残存する掌側橈尺靱帯および尺骨手根靱帯複合体に編み込み縫合し,尺骨小窩に作成した骨孔に引き込み,縫合固定する。新鮮凍結屍体を用いた,生体力学試験において,再建した掌側橈尺靱帯により,掌背側方向への不安定性が改善することが証明され,臨床応用も行っている。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.