Japanese
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特集 月状三角骨障害の診断と治療
月状三角骨関節の解剖
Anatomy of lunotriquetral joint
森谷 浩治
1
Koji MORIYA
1
1一般財団法人新潟手の外科研究所
キーワード:
Anatomy
,
Lunate
,
Triquetrum
Keyword:
Anatomy
,
Lunate
,
Triquetrum
pp.941-950
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001805
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要旨:月状三角骨(LT)関節は平面関節に分類され,可動範囲は少なく,その運動を制限ないし可能としているものは月状骨や三角骨の骨形態および内・外在の手根靱帯になる。LT関節の一次的な制動機構である月状三角骨間(LTIO)靱帯を切離しても,両骨間にわずかな間隙が生ずるだけで,手部にかなりの圧迫力を加えない限り近位手根列掌側回転型手根不安定症は生じない。しかし,これにLT関節の二次的な制動機構となる掌・背側手根靱帯の断裂が加わると静的な不安定性が認められるなど,LT障害の診断には種々の内・外在手根靱帯について深く理解しなくてはならない。LT関節に関係する靱帯の多くは神経支配が豊富であり,そこから得られる固有受容性感覚に加えて,LTIO靱帯が切離された状況下で三角骨を従来の位置へ復帰させうる尺側手根伸筋はLT障害に対する保存治療にとって重要となる。
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