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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅲ.関節のバイオメカニクス
次世代コンピュータシミュレーションによるTKA評価
TKA biomechanics evaluation using next-generation computer simulation system
栗山 新一
1
,
松田 秀一
1
Shinichi KURIYAMA
1
1京都大学大学院医学研究科,感覚運動系外科学講座整形外科学
キーワード:
Total knee arthroplasty(TKA)
,
Computer simulation system
,
Knee biomechanics
Keyword:
Total knee arthroplasty(TKA)
,
Computer simulation system
,
Knee biomechanics
pp.607-615
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001717
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要旨:人工膝関節置換術(TKA)の術後成績は良好であるが,少なからず術後不満足感を有する患者が存在する。術後疼痛残存や可動域制限,関節不安定感が要因であるが,なぜそれらを生じるか不明な点も多い。現在様々な3D動態解析により,術後に問題を生じた患者の異常バイオメカニクス情報が集積されている。一方,同一個体,一定の環境下でインプラント設置角度変更や,靱帯弛緩の程度などを変え,異常動態を再現できるか検証することも重要である。屍体膝を用いたOxford Knee rig研究が代表的であるが,本邦では入手しづらく,解析回数に応じた劣化も存在する。そこで,Oxford Knee rigをコンピュータ化したKneeSIMが米国で開発され,私たちはKneeSIMを用いて,TKAの問題点と解決法,新しいインプラントデザインや手術法の効果を明らかにしてきた。しかし,KneeSIMにも限界点があるため,私たちは有限要素解析法を応用し,関節動態と応力が同時に解析可能な新しい筋骨格コンピュータシミュレーションを開発,成功している。
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