Japanese
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特集 運動器のバイオメカニクス―Cutting Edge 2021:新しい解析手法と知見
Ⅲ.関節のバイオメカニクス
膝前方不安定性に対する新しい臨床評価法
Novel approach in clinical evaluation of anterior instability of the knee
松尾 高行
1
,
沖本 遼
2
,
延川 祥大
2
,
砂野 徳志
2
,
小柳 磨毅
3
,
史野 根生
4
Takayuki MATSUO
1
,
Ryo OKIMOTO
2
,
Maki KOYANAGI
3
,
Konsei SHINO
4
1大阪行岡医療大学医療学部,理学療法学科
2行岡病院,リハビリテーション科
3大阪電気通信大学医療健康科学部,理学療法学科
4行岡病院,スポーツ整形外科センター
キーワード:
Anterior cruciate ligament deficient knee
,
Ultrasonography
,
Trunk backward tilt test
Keyword:
Anterior cruciate ligament deficient knee
,
Ultrasonography
,
Trunk backward tilt test
pp.601-606
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001716
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要旨:前十字靱帯(ACL)損傷に伴う膝関節の前方不安定性は,機器やX線画像などを用いて定量的に評価されている。これに対し,被曝のない安全で簡便な超音波診断装置を用い,腹臥位で下腿の自重と重錘負荷を加えた,膝関節の前方不安定性に対する新たな評価方法を確立した。本手法は十分な精度を有し,ACL損傷の診断に有用である。ACL不全による荷重下の自覚的/機能的不安定性に対する,客観的な評価方法は確立されていない。そこで,下腿前傾を抑制した片脚立位姿勢で体幹を後傾させ,後傾角度と自覚的な膝不安定感を評価する体幹後傾テストを開発した。体幹後傾テストは,ACL不全膝の不安定感を反映し,簡便で信頼性と安全性の高い,機能的評価法である。
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