Japanese
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特集 整形外科領域における関節リウマチ診療の現状と将来
関節リウマチの下肢関節の最近の変化と手術のポイント
Recent changes of characteristics of lower extremities in patients with rheumatoid arthritis and the updated surgical techniques
持田 勇一
1
,
針金 健吾
1
,
島崎 貴幸
1
,
小林 直実
2
,
稲葉 裕
3
Yuichi MOCHIDA
1
,
Naomi KOBAYASHI
2
,
Yutaka INABA
3
1横浜市立大学附属市民総合医療センター,リウマチ膠原病センター
2同上,整形外科
3横浜市立大学大学院医学研究科,運動器病態学
キーワード:
Rheumatoid arthritis
,
Hip
,
Toe
Keyword:
Rheumatoid arthritis
,
Hip
,
Toe
pp.167-175
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001620
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要旨:近年,関節リウマチの手術では手指・足趾関節の手術の割合が高くなり,下肢大関節の割合が減少してきた。当院では2020年特有の傾向として人工膝関節の割合が高く推移しており,COVID-19による社会情勢の変化が影響している可能性がある。足趾では,母趾に対してはDLMO法,外側趾には中足骨骨切り術を行っているが,足趾の過度な直線化を避けるため,最近は骨切り部の固定に吸収性骨片接合材料を使用し,足趾自体は軟部組織の解離と自然な肢位でのテープ固定としている。膝・股関節では手術数が経年的に減少しており,骨棘形成を伴った変形例が経年的に増加している。平均Larsen gradeは股関節では手術の10年前から,膝関節では手術の4~5年前から両関節とも約0.4/年で直線的に悪化していた。手術に至るような関節炎の持続例では関節破壊が一旦進行を始めると,破壊の程度は一定であることを意味する可能性がある。
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