Japanese
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特集 整形外科疾患における性差
変形性関節症における性差
Sex differences in osteoarthritis
飯高 世子
1
,
吉村 典子
1
Toshiko IIDAKA
1
1東京大学22世紀医療センター,ロコモ予防学講座
キーワード:
Osteoarthritis
,
Knee
,
Hip
Keyword:
Osteoarthritis
,
Knee
,
Hip
pp.1531-1534
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002796
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要旨:地域住民コホートROADスタディのデータを用いて,膝関節,股関節における変形性関節症(OA)の有病率,発生率,増悪率を推定した。Kellgren-Lawrence分類を用いてOAを診断した。膝OAの有病率は男性47.0%,女性70.2%であり,女性の方が高かった。このうちの約4割が重症膝OAであり,同様に女性の方が多かった。膝OAの累積発生率も女性の方が高い結果であり,臨床での印象と一致する。股OAの有病率は男性18.2%,女性14.3%であり,膝関節と異なり男性の方が高かった。しかし,重症股OAの有病率や,股OAの発生率・増悪率は女性の方が高かった。股OAの有病率,発生率における性差の要因として,股OAの原因として考えられている寛骨臼形成不全や大腿骨寛骨臼インピンジメントの有病率の性差が関連している可能性も示唆される。
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