Japanese
English
特集 股関節とその周囲のスポーツ障害
骨盤・股関節のバイオメカニクス
Biomechanics of the pelvis and hips
蒲田 和芳
1
,
伊藤 一也
1
Kazuyoshi GAMADA
1
1広島国際大学,総合リハビリテーション学部
キーワード:
Pelvis
,
Hip
,
Sacroiliac joint
Keyword:
Pelvis
,
Hip
,
Sacroiliac joint
pp.935-942
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000955
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要旨:股関節と骨盤は構造的にも機能的にも関連性が強い。仙腸関節は滑膜性半関節で線維軟骨・硝子軟骨により結合されており,その正常可動域は回転2°以内,並進1mm以内と非常に小さい。恥骨結合は非滑膜性半関節に分類され,その可動域は並進で最大2mm,回転で最大3°程度である。股関節は,大腿骨頭と寛骨臼からなる6自由度の滑膜性球関節である。股関節を包む関節包には,関節包靱帯として腸骨大腿靱帯,恥骨大腿靱帯,坐骨大腿靱帯が存在する。股関節には,歩行時には屈曲30°から伸展10°,ランニング時には屈曲65°から伸展10°ほどの関節運動が求められる。また歩行や走行などの荷重活動時において,股関節には体重を大きく超える負荷が加わる。股関節の機能低下には,組織の癒着,関節の適合性不良,インピンジメントの存在など複数の要因が関連する。骨盤と股関節は,今後もバイオメカニクス研究が必要とされる分野である。
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