Japanese
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特集 リバース型人工肩関節
リバース型人工肩関節のデザインと機種選択
Implant design and selection of reverse shoulder arthroplasty
大泉 尚美
1
,
末永 直樹
1
,
三好 直樹
2
,
吉岡 千佳
3
,
山根 慎太郎
3
Naomi OIZUMI
1
,
Naoki MIYOSHI
2
,
Chika YOSHIOKA
3
1整形外科北新病院,上肢人工関節・内視鏡センター
2旭川医科大学,整形外科
3整形外科北新東病院,上肢人工関節・内視鏡センター
キーワード:
Reverse shoulder arthroplasty
,
Implant design
,
Lateralization
Keyword:
Reverse shoulder arthroplasty
,
Implant design
,
Lateralization
pp.1455-1463
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001087
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要旨:現在,本邦で使用可能なリバース型人工肩関節は8機種であり,それぞれ異なるコンセプトに基づくデザインや特徴がある。初期のGrammont typeではscapular notchの発生が高率であったが,より解剖学的な頚体角,on-lay typeの上腕骨インプラント,グレノスフィアの下方オフセットや外側オフセット,BIO(bony increased offset)手技などにより,その発生率は減少した。一方で,最近では上腕骨側あるいはグレノイド側での外方化により肩甲骨骨折の増加が報告されており,また回転中心の外方化によるグレノイドインプラントの緩みのリスクがあり,過度の外方化とならないよう注意が必要である。また,小柄な症例の多い日本人では,サイズバリエーションを考慮した機種選択が必要である。近年では,より骨温存が可能なショートステムが開発され近位固定による骨吸収の減少が期待されているが,その中・長期経過はまだ不明である。各機種の特徴を熟知して,症例ごとに適切な機種選択をすることが,合併症を予防し良好な長期成績を得るために重要である。
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