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特集 脊椎疾患・関節疾患による慢性疼痛治療 update
慢性疼痛に対する集学的治療
Interdisciplinary treatment for chronic pain
井上 雅之
1
,
井上 真輔
2
,
牛田 享宏
2
Masayuki INOUE
1
,
Shinsuke INOUE
2
1愛知医科大学,運動療育センター
2愛知医科大学医学部,学際的痛みセンター
キーワード:
Chronic pain
,
Interdisciplinary treatment
,
Pain management
Keyword:
Chronic pain
,
Interdisciplinary treatment
,
Pain management
pp.1389-1397
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001064
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要旨:慢性疼痛は器質的な問題のみならず,心理・社会面の影響を受けやすく,単一診療科によるアプローチでは治療が困難であるため,多職種による多面的な評価,病態分析に基づいた集学的治療が必要とされる。わが国における集学的治療の体制は,欧米に比べて大きく遅れをとっていたが,近年になりようやく,行政による取り組みが進められるようになった。集学的治療に携わる各専門スタッフは,集学的カンファレンスにて “red flags” を除外した上で,知識や技術を活かした評価・介入を行い,定期的に治療の効果判定および見直しを行う。また治療においては,日常生活の活動性を安定させ,苦悩などの情動的な問題を改善させることをゴールとする。しかし,こうした集学的治療によっても効果が得られにくい難治性の症例に対しては,短期集中型のグループプログラムであるペインマネジメントプログラムの有効性が高いとされ,われわれの施設でも良好な成績を得ている。
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