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特集 脊椎疾患・関節疾患による慢性疼痛治療 update
慢性疼痛の概念と捉え方
Concept and perception of chronic pain
矢吹 省司
1
,
高橋 直人
1
Shoji YABUKI
1
1福島県立医科大学医学部,疼痛医学講座
キーワード:
Chronic pain
,
Concept
,
Bio-psycho-social model
Keyword:
Chronic pain
,
Concept
,
Bio-psycho-social model
pp.1327-1330
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001055
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要旨:疼痛は,「急性疼痛」と「慢性疼痛」に分類される。慢性疼痛は,生物学的因子と心理社会的因子の両方が共存する生物心理社会モデルとして捉える必要がある。慢性疼痛患者に対する疼痛管理のポイントは,「急性疼痛と慢性疼痛を鑑別すること」と「疼痛の多面性」に注目することである。疼痛の遷延化を説明するモデルとして「恐怖-回避モデル」が提唱されている。疼痛の病態による分類には,侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,それらの両方の要素を有する混合性疼痛,および心理社会的疼痛がある。慢性疼痛の診療における整形外科医の重要な役割は,疼痛の原因となりうる組織障害・器質的な異常所見を見逃さないための十分な評価と正確な診断を行うことである。その上で多職種の専門家と協力して集学的な診断・治療を行う必要がある。
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