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特集 がんロコモの展望
がん診療連携拠点病院におけるがんロコモ対策
-―整形外科医ががん患者にできること―
What should orthopaedic doctors do for locomotive syndrome in cancer patients?
岩田 慎太郎
1
,
川井 章
1
Shintaro IWATA
1
1国立がん研究センター中央病院,骨軟部腫瘍・リハビリテーション科
キーワード:
Locomotive syndrome/cancer patients
,
Bone metastasis
,
Performance status
Keyword:
Locomotive syndrome/cancer patients
,
Bone metastasis
,
Performance status
pp.869-873
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000933
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要旨:がんロコモは「がん自体あるいはがんの治療によって運動器の障害が起きて移動機能が低下した状態」と定義される。各地域における専門的ながん医療の中心となるがん診療連携拠点病院では,多くの進行期がん患者が診療を受けており,骨転移や化学療法に起因するがんロコモのリスク患者割合が高いことが予想される。がん診療連携拠点病院ではキャンサーボードの設置や緩和ケアの提供体制など,がんロコモ対策に有利な点が整っている。しかし未だ骨転移やがんリハビリテーションに対する各科のがん担当医や看護師,理学・作業療法士などの理解は十分とはいえない。われわれ整形外科医ががん患者の生活の質を向上し,より適切ながん治療が受けられるようにするために,何ができるかということを示すエビデンスの創出が求められている。がんロコモによる生活の質の低下が,がんによる生活の質の低下を追い越してはならないと考えている。
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