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特集 骨転移診療のすゝめ―現状と課題
骨軟部腫瘍専門医不在の総合病院における積極的な骨転移診療への取り組み
Proactive efforts for the treatment of bone metastasis in a general hospital without certificated bone and soft tissue oncologists
安井 啓悟
1
Keigo YASUI
1
1JA北海道厚生連 帯広厚生病院,整形外科
キーワード:
Bone metastasis
,
Cancer board
,
Multidisciplinary treatment
Keyword:
Bone metastasis
,
Cancer board
,
Multidisciplinary treatment
pp.835-842
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003033
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要旨:今はもう「骨転移=末期=臨死」の時代ではない。総合病院に勤務する骨軟部腫瘍専門医ではない一般整形外科医においても,がん診療の一翼を担うことは十分に可能である。骨転移による病的骨折や切迫骨折・切迫麻痺の危険性を察知するのは,整形外科医の最も得意とする領域である。骨転移に伴う骨折や麻痺のリスクを早期に察知し整形外科的アプローチで介入することで担癌患者のQOL低下を抑制できる。運動機能の破綻を防ぎ,失われた機能を回復させ,疼痛を緩和させる喜びは整形外科医であれば誰もが知っている。不慣れな悪性腫瘍から逃げる時代は終わった。骨転移診療は,日常の運動器疾患の診療と重なる部分も多く,他科との連携を強化することで早期治療も可能となるため,複数診療科を擁する総合病院の一般整形外科医はもっと積極的に骨転移診療に関わるべきである。
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