Japanese
English
特集 Hip-Spine-Knee syndrome
変形性膝関節症が脊椎アライメントに与える影響
Influence of knee osteoarthritis for the spinal alignment
小山 博史
1
,
花田 充
2
,
今田 貴章
2
,
戸川 大輔
2
,
星野 裕信
2
,
松山 幸弘
2
Hiroshi KOYAMA
1
,
Mitsuru HANADA
2
1十全記念病院,整形外科
2浜松医科大学,整形外科
キーワード:
Knee osteoarthritis
,
Spinal alignment
,
Health examination
Keyword:
Knee osteoarthritis
,
Spinal alignment
,
Health examination
pp.815-821
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000508
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要旨:変形性膝関節症(膝OA)が脊椎アライメントに与える影響について,運動器検診データを用いて調査した。217名の被検診者(男性88名,女性129名,平均74歳)を対象とした。51%に腰痛,43%に膝痛があり,47%にX線像でKellgren-Lawrence(KL)grade 2以上の膝OAがあった。KL grade 2以上では,骨盤が後傾し,sagittal vertical axisが大きく(C7垂線が前方移動),膝が屈曲していた。KL grade 2以上において膝痛がある人は,腰痛の合併があり,胸椎の後弯が減少していた。加齢により脊椎の弯曲が減少し骨盤が後傾するが,手術を考慮するほどでない程度の膝痛がある膝OA患者では,胸椎の後弯を減じて立位姿勢を保持していると考えた。一方,膝の上下の疼痛の有無で比較すると,矢状面アライメントに関連はなく,膝の上下に疼痛がある人は下肢の内反が大きかったため,膝OAによる関節炎が影響したと考えた。
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