Japanese
English
特集 早期変形性膝関節症の診断と治療
骨棘評価
Osteophytes in early stage osteoarthritis of the knee
赤木 龍一郎
1
,
佐粧 孝久
2
Ryuichiro AKAGI
1
,
Takahisa SASHO
2
1千葉大学大学院医学研究院,整形外科学
2千葉大学予防医学センター
キーワード:
Knee osteoarthritis
,
Osteophyte
,
Roentogenogram
Keyword:
Knee osteoarthritis
,
Osteophyte
,
Roentogenogram
pp.271-277
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001647
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:変形性膝関節症(KOA)は単純X線における所見が明らかとなった場合に診断される。単純X線正面像で明らかな所見がない段階から大腿骨顆間窩後方には骨棘が出現している場合があり,この骨棘をhidden osteophyte on plain X-ray(HOPOX)と名づけた。HOPOXがある例ではKOAの進行が早いことが明らかとなった。また,術前に骨棘のみられない症例の関節鏡視下半月板切除術後,平均3年程度で単純X線上の骨棘形成がみられ,HOPOXは最初に出現する骨棘として最多であった。HOPOXはMRIやCTの水平断像で容易に同定可能であるが,単純X線顆間窩撮影像でも高い感度で検出可能である。KOAを早期に発見し介入することを目指した臨床研究において,単純X線顆間窩撮影を用いたHOPOXの大規模スクリーニングが対象の選別に有用である可能性がある。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.