Japanese
English
特集 整形外科とメンタルヘルス
膝関節痛とメンタルヘルス
Knee pain and mental health
永井 多賀子
1
,
藤巻 裕久
2
,
上井 浩
2
,
藤城 緑
3
,
中西 一義
4
Takako NAGAI
1
,
Hirohisa FUJIMAKI
2
,
Midori FUJISHIRO
3
,
Kazuyoshi NAKANISHI
4
1日本大学病院,リハビリテーション科
2同上,整形外科
3同上,内科
4日本大学医学部,整形外科
キーワード:
Knee osteoarthritis
,
Health-related quality of life
,
Depression
Keyword:
Knee osteoarthritis
,
Health-related quality of life
,
Depression
pp.685-689
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002577
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要旨:変形性膝関節症は高齢者が罹患する運動器疾患の一つであり,日常生活動作を妨げるだけではなく,健康関連QOL(HRQOL)の低下をきたしかねない。われわれは変形性膝関節症患者における運動療法介入後の健康関連QOLの推移を検証した。その結果,運動療法介入後も健康関連QOLの改善は認めないという結果が得られ,運動療法のみではなく,抑うつや転倒恐怖感に対するアプローチの必要性が示された。変形性膝関節症をはじめとした慢性疼痛へのアプローチ手法として,患者の苦悩と疼痛行動を踏まえたアプローチをすること,患者主体の診療を行うことが求められてきている。これまでに,変形性膝関節症に対し,認知行動療法の有効性についても報告されている。多職種が連携し,患者主体の医療の提供として認知行動療法の手法を臨床の現場で取り入れることは,日常診療において有効であると考える。
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