臨床
腰椎神経根障害に対する選択的神経根ブロック後の経時的・定量的疼痛評価
浅利 享
1
,
油川 修一
1
,
田中 直
1
,
熊谷 玄太郎
1
1独立行政法人労働者健康安全機構青森労災病院,整形外科
キーワード:
Selective nerve root block
,
Lumbar radiculopathy
,
Outcome
Keyword:
Selective nerve root block
,
Lumbar radiculopathy
,
Outcome
pp.1417-1420
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000185
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腰椎椎間板ヘルニア(LDH)と腰部脊柱管狭窄症(LSS)の予後予測を行う方法として,選択的神経根ブロック(SRB)後の疼痛変化に着目した。対象は画像所見と理学所見から単一神経根障害と診断し,SRB を施行したLDH 53 症例およびLSS 29 症例とした。痛みの評価はNumerical Rating Scale を用いて行った。患者自身に検査前,30 分後,5 時間後,20時間後,24 時間後,30 時間後,2 日から7 日後までの疼痛の強さを,経時的に記入してもらい,両疾患における保存群と手術群での初回SRB 後の疼痛の変化を調査した。その結果,両疾患の保存群ではSRB 後7 日まで有意に疼痛の減少を認めたが,手術群ではSRB後2日目にはSRB 前の疼痛と有意差を認めなくなった。SRB 後の疼痛を経時的・定量的に評価することが,治療の予後予測に有用である可能性が示唆された。
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