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論究
超音波ガイド下頚部神経根ブロックは本当に安全か?
-―安全に実施するための神経根周囲の血管評価―
Vascular evaluation around cervical nerve roots for safely performing ultrasound guided cervical nerve root block
村田 鎮優
1
,
岩﨑 博
1
,
夏見 勇多
2
,
皆川 洋至
3
,
山田 宏
1
Shizumasa MURATA
1
,
Yuta NATSUMI
2
,
Hiroshi MINAGAWA
3
1和歌山県立医科大学,整形外科学講座
2新宮市立医療センター,整形外科
3城東整形外科
キーワード:
Selective nerve root block
,
Cervical spine
,
Ultrasonography
Keyword:
Selective nerve root block
,
Cervical spine
,
Ultrasonography
pp.1527-1532
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001101
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要旨:超音波ガイド下頚部神経根ブロックをより安全に実施するために,標的神経根周囲,針刺入経路の血管存在リスクを明らかにすることを目的とした。超音波ガイド下頚部神経根ブロックを施行した頚椎症性神経根症患者12例および神経根症を有さない健康ボランティア12例の合計24例を対象とした。標的神経根周囲と針刺入経路にカラードップラーで判別可能な血管が存在する場合をリスクありと判定した。標的神経根周囲リスクはC5,C6神経根では,それぞれ8.3%,3.7%だったが,C7神経根では23.1%と高頻度であった。針刺入経路リスクはC5,C6神経根ではそれぞれ4.2%,7.4%であったが,C7神経根では19.2%とC7神経根でよりリスクが高かった。C7神経根はC5,C6と比較し,標的神経根周囲,針刺入経路の血管存在リスクが高いため,より注意が必要であること,血管誤穿刺を予防し,安全にブロックを実施するためにカラードップラーによる確認が有用であることが明らかとなった。
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