Japanese
English
特集 痛みをとらえる(第21回日本脊椎外科学会より)
主題 脊椎とその周辺からの痛みの診断
馬尾活動電位に選択的神経根ブロックを併用した障害神経根診断法
A Method for the Diagnosis of Lumbar and Sacral Radiculopathy Utilizing Cauda Equina Action Potentials and Selective Nerve Root Infiltration
橋本 吉弘
1
,
玉置 哲也
1
,
松浦 伸一
1
,
安藤 宗治
1
,
中元 耕一郎
1
,
山田 宏
1
,
毛保 浩明
1
,
峠 康
1
,
西浦 弘晃
1
Yoshihiro Hashimoto
1
1和歌山県立医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
腰仙部神経根障害
,
lumbar and sacral radiculopathy
,
馬尾活動電位
,
cauda equina action potentials
,
選択的神経根ブロック
,
selective nerve root infiltration
,
高位診断
,
level diagnosis
Keyword:
腰仙部神経根障害
,
lumbar and sacral radiculopathy
,
馬尾活動電位
,
cauda equina action potentials
,
選択的神経根ブロック
,
selective nerve root infiltration
,
高位診断
,
level diagnosis
pp.375-381
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901086
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抄録:腰仙部神経根障害を有する症例に対して,術前に責任障害根ならびに障害高位を判定することは,手術侵襲の軽減という意味において重要である.その目的のために我々は,下肢末梢神経幹刺激による馬尾活動電位(CEAP)記録下に選択的神経根ブロックを行い,単一神経根電位(S-NRAP)を記録する方法を開発し,その有用性について検討した.CEAPは障害部近傍に記録電極を設置するため,比較的精度の高い診断が行えるが,欠点として,CEAPは複数の神経根より流入する電位を総合的に捕えたものであり,単一神経根由来電位ではなく,障害神経根由来電位が健常神経根由来電位に隠され,false negativeとなる可能性がある.しかし,本法によりブロックされた神経根由来S-NRAPを記録することが可能であり,また選択的神経根ブロックによる機能的診断も合わせて行うことができ,障害神経根ならびに障害高位診断法として優れた方法であると結論した.
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