Japanese
English
論説
腰椎神経根障害に対する神経根ブロック
-――保存的治療継続例と手術的治療移行例の比較
Selective nerve root block for lumbar radiculopathy
萩原 義信
1
,
金 民世
1
,
蓮江 文男
1
,
寺門 淳
1
Y. Hagihara
1
,
T. Kon
1
,
F. Hasue
1
,
A. Terakado
1
1北千葉整形外科
1Kitachiba Orthopaedic Clinic, Chiba
キーワード:
selective nerve root block
,
lumbar radiculopathy
,
conservative treatment
,
surgical treatment
Keyword:
selective nerve root block
,
lumbar radiculopathy
,
conservative treatment
,
surgical treatment
pp.101-103
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_101
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は じ め に
腰椎椎間板ヘルニアを代表とする腰下肢放散痛を有する腰椎神経根障害に対して,腰椎神経根ブロック(selective nerve root block:SNRB)は有効な治療法と考えられる1~3).
われわれは過去に腰椎神経根障害に対するSNRBについて以下の報告をしてきた.① 腰椎神経根障害に対して,SNRBは治療として施行する意義がある.② SNRBには,ステロイドを使用する必要はなく局所麻酔薬の単独使用で十分である4)5).しかし,SNRBを施行したにもかかわらず手術的治療に移行する症例にどのような特徴があるのかはまだ明らかではない.
本研究では,この特徴を明らかにすることを目的に,腰椎神経根障害でSNRBが施行された症例を治療経過の違いで分類し,ステロイドの使用やSNRB施行時の効果が手術の要否と関連があるか否かを検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021