超音波診断・治療の最前線 超音波ガイド下神経ブロック
頚部神経根ブロック
竹内 幹伸
1
,
神谷 光広
,
若尾 典充
,
平澤 敦彦
,
高安 正和
1愛知医科大学 脊椎脊髄センター
キーワード:
Lidocaine
,
頸椎
,
頸部
,
神経根症
,
神経ブロック
,
脊椎疾患
,
穿刺
,
疼痛測定
,
インターベンショナル超音波診断
,
治療成績
,
視覚アナログ尺度
,
Betamethasone Sodium Phosphate
Keyword:
Cervical Vertebrae
,
Lidocaine
,
Nerve Block
,
Pain Measurement
,
Neck
,
Radiculopathy
,
Punctures
,
Spinal Diseases
,
Treatment Outcome
,
Ultrasonography, Interventional
,
Visual Analog Scale
,
Betamethasone Sodium Phosphate
pp.869-872
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339881
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低リスクかつ簡便で短時間に行える超音波ガイド下頸部神経根ブロックの詳細な手技と安全性および有効性について報告した。本手技のkey pointsは、表在用リニア型プローブを使用すること、穿刺針は22Gカテラン針を使用すること、特異的な形状を有するC7横突起を見つけること、の3点であり、保存的治療に抵抗する頸椎症性神経根症56例に対して本手技を行った。56例中3例は頸部前方手術後の皮下組織の瘢痕や短い頸部などのため超音波ガイド下に罹患神経根を同定できなかったが、他の53例では椎骨動脈の穿刺や脊髄障害などの合併症なく安全かつ簡単に施行でき、76.8%で除痛効果を認めた。本手技は事前の頸椎CT撮影などが不要であり、どこにでもある超音波を用いて超音波経験の少ない医師でも被爆ゼロ、かつ外来で短時間に頸椎神経根ブロックを施行できるため、非常に有用と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015