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特集 脊椎脊髄外科における最新の超音波診断
腰椎神経根ブロックへの応用
Ultrasound-guided Lumbar Nerve Root Block
堀田 訓久
1
Kunihisa HOTTA
1
1自治医科大学医学部麻酔科学・集中治療医学講座
1Department of Anesthesiology and Critical Care Medicine, Jichi Medical University School of Medicine
キーワード:
超音波
,
ultrasound
,
腰椎
,
lumbar
,
神経根ブロック
,
nerve root block
Keyword:
超音波
,
ultrasound
,
腰椎
,
lumbar
,
神経根ブロック
,
nerve root block
pp.558-564
発行日 2020年5月25日
Published Date 2020/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201420
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はじめに
末梢神経ブロックに超音波診断装置が活用されるようになり,神経やブロック針は画像情報として可視化され,局所麻酔薬の広がりも観察できるようになった.今日,超音波ガイドは多くの末梢神経ブロックの標準手技となっている.しかしながら,腰椎神経根ブロックや硬膜外ブロックといった体表から深い部位においては,手技自体の難易度が高いことに加えて,超音波の活用も制約を受ける.たとえば,硬膜外針の先端が黄色靭帯を越えたかどうかを超音波画像から判断するのは難しく,抵抗消失法での確認が必要である.また,腰椎神経根ブロックを行う場合も,投与された少量の薬液の広がりを超音波画像で評価するのは難しい.そのため,超音波ガイド下に行う腰椎神経根ブロックは,先進的な取り組みとして屍体での研究1,2,4)が報告されている一方,臨床効果を検証した研究はまだ少なく3,5,6),広く一般には普及していないようである.
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