臨床
人工膝関節全置換術における創傷閉鎖法での皮膚接合用テープの有用性
山本 武司
1
,
石井 義則
2
,
伊藤 静子
1
,
高山 智史
1
1医療法人葦の会石井クリニック,看護課
2同上,整形外科
キーワード:
Wounds closure
,
Total knee arthroplasty
,
Steri-stripsTM
Keyword:
Wounds closure
,
Total knee arthroplasty
,
Steri-stripsTM
pp.1137-1141
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000118
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人工膝関節全置換術(TKA)時の皮膚接合用テープにおける創傷閉鎖法について検討した。創傷閉鎖にステリストリップTMを使用した50 症例(ステリ群)と,スキンステープルを使用した50 症例(ステープル群)を対象とした。本調査例において感染・創部離開は認めなかった。手術時間はステリ群60 分,ステープル群54 分で有意差を認めた。費用はステリ群668円,ステープル群3,000円であった。本研究の結果で感染および創部離開が認められなかったことからステリストリップTMの安全性が示された。手術時間の延長は,真皮・皮下縫合をステープル群より間隔を短く行ったことが要因として挙げられる。しかし,術後における抜鉤が不要であるため,抜鉤時間を勘案すれば手術・駆血帯時間の延長はほぼ同等な時間であると考える。また患者は不快な痛みを感じることなく,安全性や費用の観点からも有用である。
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