経験と考察
人工膝関節全置換術におけるaccelerometer-based portable navigationの有用性
富樫 栄太
1
,
菅原 裕史
,
福島 重宣
1済生会山形済生病院 整形外科
キーワード:
関節疾患
,
骨切り術
,
膝関節
,
大腿骨
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
膝関節置換術
,
コンピュータ支援手術
Keyword:
Femur
,
Joint Diseases
,
Knee Joint
,
Osteotomy
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Surgery, Computer-Assisted
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.421-425
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016298086
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新しい骨切りデバイスであるKneeAlign2を用いて人工膝関節全置換術(TKA)を行った50膝を対象に、術前・術後のCTデータを3DプラニングソフトウェアであるAthenaを用いて解析した。骨切り精度を評価し結果、1)大腿骨冠状面の骨切り精度では、CFAの平均は90.0±1.87°で、90°±2°以内のものは72%、±3°以内は92%であった。2)大腿骨矢状面の骨切り精度は平均2.5±2.8°屈曲位であった。0°±2°は44%、0°±3°は56%で、3°より誤差の大きいものは44%であった。3)脛骨冠状面の骨切り精度は平均0.10±1.03°で、90°±2°は98%であった。4)脛骨矢状面の骨切り精度は平均1.40±1.68°屈曲位であった。0°±2°は74%、0°±3°は92%であった。4)大腿骨冠状面の骨切り精度は従来報告された骨切りデバイスよりも精度が高く、CASとも遜色ない結果が得られていた。また、脛骨側は冠状面、矢状面ともCASと同程度の高い精度が得られていた。以上より、TKAにおけるKnee Align2は有用な骨切りデバイスであることが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2016