特集 人工関節周囲骨折update
人工膝関節周囲骨折の治療戦略
内野 正隆
1
,
占部 憲
1
1北里大学メディカルセンター,整形外科
キーワード:
Total knee arthroplasty
,
Periprosthetic fracture
,
Treatment
Keyword:
Total knee arthroplasty
,
Periprosthetic fracture
,
Treatment
pp.795-800
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/seJ.0000000071
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人口の高齢化によりTKA 症例は増加し,それに伴う人工膝関節周囲骨折の症例も増加傾向にある。しかし,われわれはこの7 年間,TKA周囲骨折を経験していない。その要因は,コンポーネントを正しい位置に設置し,大ë骨のnotch をつくらないようにし,また,TKA 術後の骨粗鬆化に対し,骨粗鬆症治療を開始しているなどが考えられる。本骨折に対する治療ゴールは,受傷前と同等の機能を獲得することである。したがって,早期リハビリテーションが必要となるため主たる治療法は観血的治療である。われわれの治療戦略は,人工関節に弛みが認められればrevision TKAとし,弛みが認められなければ骨接合術である。第一選択は逆行性髄内釘であり,髄内釘挿入困難例に対してはロッキングプレートになる。ここでは,骨接合術のポイントも述べた。また,術後の機能成績から治療戦略の是非を検証した結果,有効であったと判断した。
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