経験と考察
人工膝関節全置換術創閉鎖におけるknotless closure deviceの有用性と安全性評価
原藤 健吾
1
,
谷川 英徳
,
森重 雄太郎
,
金田 和也
,
小柳 貴裕
,
堀内 行雄
1川崎市立川崎病院 整形外科
キーワード:
縫合法
,
膝関節置換術
,
手術時間
,
手術創
Keyword:
Surgical Wound
,
Suture Techniques
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Operative Time
pp.519-521
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014325132
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人工膝関節全置換術(TKA)を施行した患者35例39膝(女性28例、男性7例、平均73歳)を対象とし、TKAの際にステープルを使用せず、抜糸を必要としない吸収糸による埋没縫合と、助手が糸結びをする従来の方法とを比較し、knotless closure deviceの安全性と有効性について評価した。それぞれ対象を10膝は助手が糸結びを行う通常どおりの縫合を施行後、皮下を埋没連続縫合とする従来群に、残る29膝はバックアウト防止機能付きのknotless closure deviceを使用して創閉鎖を施行したV群とした。その結果、1)2群間で年齢、BMI、性別、術前ROM、手術創の長さに関しては有意差を認められなかった。2)閉創時間に関しては従来群では平均25.7分かかっていたのに対し、V群では21.5分と有意に短い時間であった。3)退院時ROMに有意差はなく、術後2週の創状態は両群とも良好であったが、従来群の1例では再縫合を要した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014