特集 救急IVR手技詳説 with WEB動画
手技詳説編
●血管IVR―頭頸部
急性期脳梗塞
田上 秀一
1
,
安陪 等思
1
,
廣畑 優
2
1久留米大学医学部 放射線医学講座
2同 脳神経外科学講座
キーワード:
急性期脳梗塞
,
機械式血栓除去
,
吸引型血栓回収デバイス
,
ステント型血栓回収デバイス
Keyword:
急性期脳梗塞
,
機械式血栓除去
,
吸引型血栓回収デバイス
,
ステント型血栓回収デバイス
pp.1362-1367
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000648
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脳梗塞はラクナ梗塞,アテローム血栓性梗塞,心原性脳塞栓の臨床病型分類のうち,心原性塞栓が最も来院時の重症度が高く,機能予後も不良である1)。また我が国の高齢者の増加とともに最大の原因疾患である非弁膜症性心房細動の患者も増加し,本疾患の患者数が上昇傾向にあることは社会的にも大きな問題である。急性期脳梗塞に対する治療は,2005年のrt-PA静注療法が認可されて以来急激な発展を遂げ,血管内治療分野においては機械式血栓除去療法の発展が寄与している。機械式血栓除去は2011年以降のMerci Retriever SystemやPenumbra Systemの導入に始まり,近年ではPenumbra systemを用いたADAPT法(a direct aspiration first pass technique)の考案とその高い再灌流率2),さらには同様に高い再灌流率を報告されてきたステント型血栓回収デバイスの我が国での認可とともに,それらを使用した大規模なRCTでの有用性の報告3-6)が,本治療法を発展させるきっかけとなった。
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