特集 脳血管障害の画像診断 ─“今”の臨床で役立つ病態理解アップデート
急性期脳梗塞の最新画像診断と治療戦略
井上 学
1
1国立循環器病研究センター脳血管内科
キーワード:
急性期脳梗塞
,
CT灌流画像
,
MRI
,
再灌流療法
,
AI
Keyword:
急性期脳梗塞
,
CT灌流画像
,
MRI
,
再灌流療法
,
AI
pp.1222-1231
発行日 2025年10月25日
Published Date 2025/10/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000006561
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● 単純CTは急性期脳卒中診療の基本であり,Alberta Stroke Programme Early CT Score(ASPECTS)による早期虚血性変化(EIC)評価の標準化が進みつつある.AIによる自動スコアリング技術の進展により,読影の精度と速度が大幅に向上している.
● CTAは主幹動脈閉塞(LVO)診断に必須であり,AIベースの血管自動解析技術が普及し,迅速な治療判断を支援するツールとして臨床実装が進んでいる.
● 灌流画像解析は,虚血性コアとペナンブラの可視化により,治療可能時間の延長と個別化医療を実現している.RAPIDなどの自動解析ソフトが国際的に標準化されている.
● わが国独自のMRI普及率の高さを活かし,拡散強調像やarterial spin labeling(ASL)などを用いた新たなAI解析技術の確立が今後期待される.

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