手術手技
早期胃癌に対する単孔式腹腔鏡下幽門側胃切除術
出村 公一
1
,
東 重慶
1
,
的羽 大二朗
1
,
中上 勝一朗
1
,
田村 地生
1
,
位藤 俊一
1
1りんくう総合医療センター外科
キーワード:
単孔式腹腔鏡下胃切除術
,
早期胃癌
,
reduced port surgery
Keyword:
単孔式腹腔鏡下胃切除術
,
早期胃癌
,
reduced port surgery
pp.1697-1705
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001449
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
早期胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術は,胃癌治療ガイドライン第4版1)から日常診療の選択肢となった。日本内視鏡外科学会によるアンケート2)においても同手術は年々増加傾向にある。腹腔鏡手術は開腹手術と比べて低侵襲性3),整容性,QOL4)に関して優れているため,根治可能な早期胃癌では,腹腔鏡下胃切除術が選択されることが多くなった。整容性の面では,腹腔鏡補助下から,完全腹腔鏡手術,さらにはreduced port surgeryになるに従い創が小さくなり,整容性は向上する。標本を摘出する最小限の創のみで施行する単孔式手術は,整容性という意味では最良の方法と考えられる。単孔式腹腔鏡下幽門側胃切除術は大森らによって報告されているが5,6),他の疾患と比べても胃切除術に対するreduced port surgeryはあまり普及していない。郭清部位ごとの展開のパターンが多く,可動性の高い大きな組織を適切に展開する必要があり,技術的難度が高いためと考えられる。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.