特集 消化器一般外科における技術認定—審査の実際と採点のポイント
胃—腹腔鏡(補助)下幽門側胃切除術
谷川 允彦
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
キーワード:
ビデオ審査基準
,
幽門側胃切除
,
共通項目
,
臓器別項目
Keyword:
ビデオ審査基準
,
幽門側胃切除
,
共通項目
,
臓器別項目
pp.49-52
発行日 2006年2月15日
Published Date 2006/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900666
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はじめに
日本内視鏡外科学会の技術認定制度は個々の内視鏡外科医の手術技能を評価し,一定の技術に到達していることを認定することによって,より安全な手術が患者に提供されることを一義的な目標として平成16(2004)年から開始された.その実践が全国の内視鏡外科医の手術技術の底上げに大きく貢献している.
本稿では,胃を対象にした内視鏡外科の技術認定の方式に関して,具体的に述べることにする.胃手術にはいろいろな種類があり,癌や間葉系腫瘍などの悪性腫瘍に対する切除術式としては局所切除術,幽門側ないし噴門側胃切除術,幽門保存胃切除術,分節的胃切除術,胃全摘術などがあり,そして同時に施行される所属リンパ節郭清術も審査の対象としなければならない.加えて胃潰瘍,十二指腸潰瘍穿孔に対する大網充填術式もあり,それぞれにあわせた審査基準を作成するのは必ずしも容易ではない.さらには同一術式でも症例によって難易度が微妙に異なるのが通常であり,それが異なった疾患や,違った術式の場合でも同じ審査基準で判定できるかといった問題も無視することはできない.そうしたことから,平成16年の初年度は胃切除術,大網充填,バイパス手術(肥満手術)などの複数の手術術式を対象にしたが,2年目の平成17(2005)年度は早期癌に対する幽門側胃切除術(幽門保存胃切除術を含む)に術式を限定することにより,より客観的評価が行われようとしている.
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